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コラム

宮古島といえば!伝統と自然が織りなすあたたかい島民性を知る旅

宮古島は、美しい海と豊かな自然だけが魅力ではありません。

古くから人々が守り続けてきた伝統文化や、島全体に息づく歴史が、この島を特別な場所へと彩っています。

宮古島を訪れると、そこには、伝統工芸の美しさ、自然との共生の歴史、そして人々のあたたかい心が溢れています!

例えば、国指定の重要無形民俗文化財である「パーントゥ」は、古くから伝わる伝統的な祭りで、島の人々の暮らしに深く根ざしています。また、島全体に点在する「ウリガー」と呼ばれる湧き水は、人々の生活を支え、歴史を物語る貴重な存在です。

このページでは、宮古島の魅力を余すところなくご紹介します。伝統文化・歴史・自然・そして人々の暮らし。宮古島といえば!が、ぎゅっと詰まっています!

宮古島を訪れる前に、ぜひご覧ください♪

宮古島といえば

雲一つない青空を背景に左下に茶色いシーサーと右上に”宮古島といえば”と記載された画像

沖縄本島から南西に約300km離れた宮古島。ここは、青い空とエメラルドグリーンの海、豊かな自然が魅力の島です。透明度の高い海では、色とりどりの魚やサンゴ礁を観察することができます。そんな宮島といえば、まさに南の楽園!

しかし、宮古島の魅力は海だけでなく、歴史や文化も深く根ざした島だという点にもあるのです。

伝統的な文化や工芸品、そして独自の食文化などその独特な伝統品から島の暮らしを垣間見ることができます。

その文化を絶やさないように、島民の方々は長く故人の残してきたものを大切に守っています。その島民たちの行動で、宮古島にはとても貴重な植物や動物たちが暮らし、多くの指定文化財や天然記念物に囲まれている誇り高い島です。

宮古島といえば、琉球文化の宝庫!

宮古島は、県内最多の153件の指定文化財が存在しています。

その多様さは島が育んできた豊かな自然と歴史を大切に守ってきた島民性が全てを物語っています。

伝統工芸の宮古上布、伝統文化の仮面をつけた神が村を巡る「パーントゥ」など、ユニーク溢れる宮古島に触れることで、島の魅力をより深く知ることができます。

どんな指定文化財がある?

青空の下東屋がバックに手前に赤いハイビスカスがありその上に”どんな文化財がある?”と記載された画像

指定文化財とは、国や地方公共団体が、その歴史的・学術的な価値が高いと認められ特別に保護している文化財のことです。

例えば、建築物であれば奈良の法隆寺や京都の金閣寺。無形文化財であれば、日本を代表する伝統芸能の能楽や歌舞伎などが有名ですね。

指定文化財は私たちの歴史と文化を後世に伝えるために大切に保護されています。

宮古島の指定文化財にはどんなものがあるのでしょう?

国指定文化財【23件】・沖縄県指定文化財【14件】

名称件数名称件数
【植物】天然記念物13有形民俗15
【動物】天然記念物2無形民俗15
【地質】天然記念物5古文書2
名勝3歴史資料2
史跡51典籍3
建造物5  

 宮古島にはこんなにたくさんの指定文化財があるんです!

それでは、具体的に見ていきましょう♪

宮古島の貴重な植物たち

宮古島を代表する天然記念物に指定された植物群落の中から、特に宮古島といえばコレ!という植物をいくつかご紹介します。

宮古島ハナワラビ

宮古島ハナワラビは、宮古島を含む琉球列島や東南アジアに分布するシダ植物。

その特徴は、太く地中を横たわる根茎と、3枚の羽状に分かれた美しい葉にあります。国内では琉球列島が分布の北限であり、植物地理学上非常に貴重な存在として注目されています。

好善ミガガマ御嶽の植物群落

好善ミガガマ御嶽(こうじんみかがまうたき)は、長い間人々の手によって守られてきた聖地です。この森には、タイワンエノキやヤブニッケイなど、多様な植物が生育し、亜熱帯の自然をそのまま切り取ったような美しい風景が広がっています。

大嶽城跡公園の植物群落

大嶽城跡公園(おおたけじょうしこうえん)の植物群落は、石灰岩地帯に特有の植物が生育しています。ヤブニッケイやモクタチバナなど、乾燥に強い植物が多く見られます。

この地域は、宮古島を北から南へ走る構造線上に位置し、植物地理学上重要な地域です。

トマイ御嶽の植物群落

トマイ御嶽(うたき)は、海岸に沿って広がる大規模な自然林です。

この森にはサキシマスオウノキというマングローブの仲間が映えています。トマイ御嶽には、貴重な植物が生育しており、海岸林の生態系を研究する上で重要な場所となっています。

ミヤコジマソウ

ミヤコジマソウは、なんと宮古島にしか自生しないキツネイマゴ科の植物。これこそ、宮古島といえば!の植物と言えるでしょう。

ミヤコジマソウは、海岸の崖下や石灰岩の上などの厳しい環境に適応して生息しています。白い小さな花を咲かせ、その可憐な姿は多くの人の心を惹きつけます。

宮古島には私たちが普段目にしないような貴重な植物がたくさん生えています。これらの植物たちは、長い年月をかけて宮古島の自然と共存し独自の生態系を築いてきました。

宮古島の植物をもっと知りたい方はぜひ現地を訪れてその目で確かめてみてくださいね♪

宮古島の貴重な動物たち

浜辺に小さなヤドカリがいる画像

さて次は宮古島といえば!…な動物たちを見てみましょう。

宮古島を代表する天然記念物に指定された動物の中から、特に興味深いツマグロゼミ、ルリカケス、リュウキュウコノハズク、オオヤドカリの4種類をご紹介します。

ツマグロゼミ

ツマグロゼミは、宮古島を北限とするセミの一種です。屋敷のイスノキや自然林に生息し、梅雨時期に「シーッ、シーッ」と特徴的な鳴き声を響かせます。その小さな体と美しい姿は、夏の宮古島の風物詩となっています。
ぜひ梅雨時期の宮古島で彼らの姿を探してみてください。

ルリカケス

ルリカケスは、日本固有種の鳥で、その美しい青い羽色が特徴。美しい青い羽はまるで宝石のように輝いていて、一度見たら忘れられない美しさ!
宮古島では、山林や低地の雑木林などで見ることができます。敏捷に動き回り、昆虫やクモなどを捕食します。

リュウキュウコノハズク

リュウキュウコノハズクは、南西諸島に生息するフクロウの一種。大きな目で夜に活動し、昆虫などを捕食します。その姿はとても可愛らしく、多くの人々に愛されています。
夜行性の鳥なので、昼間は寝ていることが多いですが、運が良ければ巣穴から顔を出す姿を見られるかもしれません。

オカヤドカリ

宮古島には、なんと国の天然記念物に指定されているオカヤドカリというとても貴重な生き物がいます。オカヤドカリは、海岸や海岸林のあたりで暮らしている夜行性の生き物です。いろいろな種類の貝殻を背負って生活しています。

オオヤドカリは夜行性なので、昼間は岩陰などに隠れていますが、夕暮れ時や夜には活動し、砂浜をゆっくりと移動している姿を見ることができます。

宮古島には魅力的な動物が生息しています!これらの動物たちとの出会いはあなたの旅をより思い出深いものにしてくれること間違いなし!

貴重な動物たちにはどこで会える?

・自然観察ツアー

・ナイトツアー

・マングローブカヤック

上記のツアーに参加すると、専門のガイドが生き物の生態や見つけ方などを教えてくれますよ♪自分で見つけるのはなかなか難しい場合もあるので、ぜひツアーに参加してみてくださいね!

宮古島の貴重な地質遺産

宮古島を代表する天然記念物に指定された地質遺産の中から、ツヅピスキアブ・シマジリクジラの化石・島尻断層崖についてご紹介します。

地質遺産とは?

地質遺産とは、地球の歴史や自然の営みを物語る貴重な地質現象や地形を指します。長い年月をかけて形成された岩石・化石・地層など地球の壮大な歴史を今に伝える貴重な遺産です。

ツヅピスキアブ

ツヅピスキアブは、宮古島で最大規模の洞窟です。この洞窟は、数万年前の海水面変動や雨水による浸食によって形成されたと考えられています。洞窟内には、鍾乳石などの美しい自然造形が見られ、古代の宮古島の環境を想像することができます。

まるで、古代の宮古島を冒険しているような気分が味わえちゃいます♪歴史好きな方におすすめ!

ツヅピスキアブ

〒沖縄県宮古島市平良下里1068

シマジリクジラ

シマジリクジラは、宮古島で発見されたクジラの化石です。約200万~600万年前の海に生息していたと考えられています。驚くほど状態の良い骨格は、当時の宮古島が海に覆われていたことを教えてくれます。

この化石は、まるでタイムマシンに乗ったように、太古の海の姿を私たちに見せてくれるでしょう!

※宮古島市総合博物館にて寄託

島尻断層崖

島尻断層崖は、第三紀層が露出し断層や褶曲(しゅうくつ)が見られる地質学的に貴重な場所です。この崖では、クジラの化石だけでなく、サメの歯などの化石も発見されています。これらの化石は、古代の宮古島の環境や生物相を解き明かす重要な手がかりとなっています。

島尻断層崖は、宮古島の北部の島尻漁港の付近。

宮古島の絶景と自然

宮古島を代表する天然記念物・名勝に指定された場所の中から、特に八重干瀬(やびじ)、伊良部島(いらぶじま)、東平安名崎(ひがしへんなざき)の3つの場所についてご紹介します。

どの場所も美しい海やアクティビティを楽しめるスポットです!

八重干瀬

八重干瀬(やびじ)は、宮古島近海の広大なサンゴ礁地帯で、日本最大級のサンゴ礁群として知られています。

潮が引くと、無数の小さな島が現れることから「幻の大陸」とも呼ばれています。透明度の高い海では、色とりどりの魚やサンゴ礁を観察することができ、その絶景は2013年に国の天然記念物に指定され、その価値が認められています。

八重干瀬で楽しむアクティビティ

・ダイビング

・ウミガメシュノーケリング

・ボートシュノーケリング など

伊良部島

伊良部島(いらぶじま)は、亜熱帯の自然が豊かな島。特に、白鳥干瀬と呼ばれる弧状の裾礁は、美しい景観を作り出しています。
島には、琉球石灰岩など地質学的に貴重な場所も数多く存在します。

伊良部島で楽しむアクティビティ

・ダイビング

・パラセーリング

・シュノーケリング

・カヤック

・サイクリング など

東平安名崎

東平安名崎(ひがしへんなざき)は、宮古島東端の岬で、琉球石灰岩のカルスト地形が特徴です。切り立った崖や洞窟など、独特の景観が広がっており、多くの伝説も残されています。

東平安名岬で楽しむアクティビティ

・ダイビング

・パラセーリング

・シュノーケリング

・カヤック

・灯台観光 など

宮古島の歴史と文化を語る史跡

唐人墓のような両脇にシーサーが出迎え白い階段に緑の豪華な屋根の史跡建築物の画像

宮古島を代表する史跡の中から、仲宗根豊見親の墓・ドイツ皇帝博愛記念碑・上比屋の遺跡漲水御嶽・下地島巨岩の5つをご紹介します。

仲宗根豊見親の墓

仲宗根豊見親(なかそねとゆみや)の墓は、宮古島の支配者として活躍した仲宗根豊見親の霊を祀るために造られた墳墓。
このお墓は、宮古島と沖縄本島それぞれの土地の文化が混ざり合った、とても珍しい造りになっています。この構造は沖縄本島と宮古島の文化交流の歴史を物語っています。

ドイツ皇帝博愛記念碑

ドイツ皇帝博愛記念碑は、宮古島の人々が座礁したドイツ船の乗組員を救助したことを記念して建てられたものです。この記念碑は、国際交流の歴史を物語る貴重なモニュメントであり、宮古島の人々のあたたかい心を後世に伝えています。
この記念碑は、国が違っても、困っている人がいれば助けるという、あたたかい心を教えてくれます。また、日本とドイツの友好の証として今も多くの人々に愛されています。

上比屋山遺跡

上比屋山(ウイピャーヤマ)遺跡は、14~15世紀の集落跡。この遺跡からは、様々な種類の土器や陶器が出土しており、当時の宮古島が貿易で栄えていたことを示しています。
特に、出土した青磁の量が多く、この遺跡が貿易の中継基地であった可能性も指摘されています。

漲水御嶽と石畳

宮古島には、古くから人々が大切にしてきた聖なる場所がたくさんあります。その一つが漲水御嶽(はりみずうたき)です。
宮古島創世の神話や宮古島に人が住む前のずっと昔、男女の神様が島に降りて子孫を残していったのが宮古島島民のはじまりと言われています。漲水御嶽は、その子孫の内の1人が、宮古島創生の神という大蛇との子を授かった人蛇婚説話に登場する古くからの聖地です。

石畳を上ると日本最南端の宮古神社があり、目黒盛豊見親、与那覇勢頭豊見親、仲宗根豊見親という3人の英雄が祀られています。

下地島巨岩

下地島巨岩(しもじしまきょがん)は、直径約60メートル、高さ約12メートルの巨大な岩。約2万トンもの重さがあると推定されています。この巨岩は、明和の大津波によって運ばれてきたと考えられており、自然の力の凄まじさを物語っています。

地元の人々はこの巨岩を神聖視し、「オコスクビジー」や「ヌーマミージー」などの名前で呼んでいました。大漁祈願や家内安全などの祈りが捧げられ、人々の信仰の対象となっていたのです。

宮古島の貴重な建造物

宮古島を代表する文化財の中から、平良第一小学校の正門と石垣、瑞福隧道(ずいふくずいどう)をご紹介します。

平良第一小学校の正門と石垣

平良第一小学校の正門と石垣は、昭和初期に造られたもので、当時の石造建築技術の高さを物語っています。
戦火を乗り越えて現在も残る石垣は、学校の長い歴史と地域の人々の暮らしを物語る貴重な文化財です。

瑞福隧道

瑞福隧道(ずいふくずいどう)は、かつて湿地帯だった地域を開発するために造られた大規模な排水施設です。この隧道は、人々の暮らしを守るために建設されたもので、当時の技術力の高さだけでなく、人々の努力と工夫の結晶でもあります。

平良第一小学校の正門と石垣や、瑞福隧道は宮古島の人々の歴史と文化を語る上でとても重要な場所と言えるでしょう。宮古島を訪れる際にはこの貴重な建造物にもぜひ足を運んでみてください♪

宮古島の民族文化財:伝統行事

左上に”宮古島の民俗文化財伝統行事”と記載され、草が風で煽られているような画像

宮古島を訪れたら、ぜひとも体験してほしいのが、1993年に国指定重要無形民俗文化財に指定された「宮古島のパーントゥ」です。

パーントゥとは?

「キャーン」と呼ばれる蔓草で全身を覆い、仮面をかぶった「パーントゥ」。彼らは、集落を練り歩き、泥を塗りつけて厄払いをします。
特に、新築の家や赤ちゃんがいる家には必ず訪れ、泥を塗りたくります。この泥には、古くから伝わる特別な力があるとされ、パーントゥに泥を塗られると、一年中無病息災で過ごせるといわれています。

パーントゥの種類

平良地区島尻のパーントゥ

旧暦9月上旬に、仮面をつけた3体のパーントゥが村を練り歩き、人々に泥を塗りつけて厄払いをします。新築の家や子供の無病息災を祈願する独特の風習です。

上野地区野原のパーントゥ

旧暦12月の最後の丑の日に行われ、男子児童がパーントゥの面をつけ、太鼓やほら貝の音に合わせて村を練り歩き、厄払いをします。

地元では「サティパライ」と呼ばれています。

パーントゥが大切にされている理由

パーントゥは、ただの伝統行事にとどまらず、宮古島の人々の暮らしや文化に深く根ざしています。

・歴史と文化の継承

古くから伝わる伝統を現代に伝えることで、地域のアイデンティティを確立しています。

・コミュニティの活性化

パーントゥの行事は、地域住民が一体となり、交流を深める機会となっています。

・精神的な安定

一年の無病息災を願い、心身を清めることで、人々の精神的な安定に繋がっています。

島民の方々にとってはとても大切な神様として崇めているパーントゥ。観光で初めてパーントゥを見たら驚いてしまうかもしれません。少し怖い顔をした神様ですが、この神様に出会った際はぜひ伝統的な文化を大切にする気持ちをもって接してくださいね。

平良地区のパーントゥは10月(旧暦9月)開催!

宮古島の10月についてはこちらの記事をチェックしてみてください♪

宮古島10月旅に来るあなたへ!五感で楽しむ贅沢な旅のガイド

国に守られた技術:苧麻糸手績み

苧麻糸手績み(ちょまいてうみ)とは?

苧麻糸手績みは、古くから伝わる伝統的な技術で、苧麻と呼ばれる植物の繊維を手作業で紡いで糸を作ることを指します。

苧麻の茎から繊維を取り出し、それを指先で紡ぎながら長い糸へと作り上げていきます。この手作業で紡ぐ工程を「手績み」と呼びます。

なぜ苧麻糸手績みが大切なの?

苧麻糸手績みで作られる「宮古上布」は重要無形文化財に指定されています。そして、沖縄の文化や歴史を深く語る上で欠かせない存在です。宮古上布は、その繊細な織りと美しい光沢が特徴で、沖縄の伝統工芸品として世界的に知られています。

苧麻糸手績みの工程

苧麻糸を作るには、おおまかに4つの工程が必要です。

①苧麻の栽培

まずは、苧麻を畑で育てます。

②繊維の採取

収穫した苧麻の茎から、繊維を取り出します。

③繊維の裂き

取り出した繊維を、さらに細い繊維に裂いていきます。

④手績み

裂いた繊維を紡錘(ぼうすい)と呼ばれる道具を使って、指先でねじりながら長い糸へと紡いでいきます。

 現代社会において、伝統的な価値観が失われつつある中で、宮古島の人々は、故人を大切にするという伝統をしっかりと守り続けています。それは、単に過去の慣習を守るためではなく、故人から受け継いだものを未来へと繋いでいくためです。

宮古島を訪れることで、私たちは、この島の人々が大切にしているものを肌で感じることができます。そして、自分たちのルーツを見つめ直し、大切なものを守り続けることの大切さを改めて認識するのではないでしょうか。

宮古島の命の水:降り井(ウリガー)巡り

降り井の中から見上げた画像。中心に”宮古島の命の水降り井(ウリガー)巡り”と記載された画像

宮古島を訪れたら、ぜひ訪れてほしいのが島中に点在する降り井(ウリガー)巡りです。

ウリガーは、川のない宮古島に水道が整備される前の時代に島民の命を支えた湧き水です。

そのため、昔の島民は中心部に家を建てるのではなくウリガーの近くに建てました。

国指定の史跡:大和ガー【ヤマトゥガー】

「雍正旧記(ようぜいきゅうき)」という宮古島の史書によるとヤマトゥガーはなんと1720年ごろに作られたもの。
壮大な石造りが特徴で、琉球王朝時代の首里王府や薩摩藩の役人たちが利用していた井戸です。

琉球王国とは?

1429年に沖縄県を中心に設立された王国の名前です。それから1879年までの長い間、東南アジア諸国を結ぶ中継貿易国家でした。

なぜ薩摩藩?

1609年、琉球貿易に目を付けた薩摩藩は、その利益を得るために「琉球侵攻」を行いました。その時の薩摩藩役人が使用していたウリガーがヤマトゥガーです。

その大きさは壮大!盛加ガー【ムイカガー】

ムイカガーは、平良地区にあるとても大きな降り井です。自然いっぱいの草木でおおわれた狭い入口を入ると、そこには人の手が加われていない圧巻な大自然が広がり古代にタイムスリップしたような世界が広がります。
螺旋状の103段の石段を下りていくと、神秘的な空間が広がります。

沖縄県指定有形民俗文化財:友利のアマガー

 友利のアマガーは、沖縄県指定有形民俗文化財に指定されている、宮古島を代表する自然洞窟の井戸です。

城辺の字砂川と字友利の境に位置し、友利元島遺跡のすぐそばに存在します。このアマガーは、降り口から湧き口までの深さが約20メートルにも及び、宮古島では最大級の規模を誇ります。

自然が作り出した神秘的な空間は、まるで地下世界への入り口のよう。

豊かな水量を誇り、古くから地域住民の生活を支えてきました。

昭和50年まで島民の命を支えた:来間ガー

宮古島随一の観光スポットである来間島。美しいビーチやエメラルドグリーンの海が有名ですが、島にはもう一つ、人々の暮らしを支えてきた貴重な遺産があります。それが、来間ガーです。

ユニークな来間ガー3つの井戸

来間ガーは、崖に沿って3つの井戸が連なっているユニークな構造をしています。

1番ガー、2番ガー、そして3番ガーと名付けられたこれらの井戸は、それぞれ異なる用途で利用されてきました。

・1番ガー:飲用水として利用され、島民の喉を潤してきました。

・2番ガー:洗濯に使われ、人々の暮らしを清潔に保ちました。

・3番ガー:家畜を洗うために使われ、人々と動物の共生の場でもありました。

このように、3つの井戸を効率的に使い分けることで、水資源を大切にしながら生活を送っていたことが分かります。

来間ガーへ向かうには、手すりのない断崖の石段を渡らなければいけないほど、とても険しい道のりです。井戸の水くみは女性たちの仕事でした。

その様子を想像するだけで、宮古島の女性たちの苦労が痛いほど伝わってきます。

240年の時を刻む:サバウツガー

 宮古島市指定史跡のサバウツガーは、240年以上もの間、周辺の佐良浜地域の生活用水として人々の暮らしを支えてきた歴史ある井戸です。

直径1.5メートル、深さ4.5メートルの石積みの井戸とその周辺地域、そして井戸へ降りていく階段は、一体となって貴重な歴史を物語っています。

サバウツという名前の由来

近くの石盤には、「池間島から見た地形がサメの口の形に似ていることから『サバウツ』と名付けられたと考えられている」と記されています。実際に池間島から双眼鏡などで眺めてみると、その形がサメの口のように見えるかも!

それぞれに魅力的な物語があります。これらの井戸を巡る旅は、宮古島の歴史と文化を深く理解する上で貴重な体験となるでしょう。

宮古島でしか味わえない!泡盛蔵巡り

酒蔵をイメージした木造家屋の中に緑のタンクが並んでいる。右上に”宮古島でしか味わえない!泡盛蔵巡り”と記載された画像

宮古島は、美しい自然と豊かな文化が調和する島です。そして、この島には、古くから伝わる伝統的な泡盛文化があります。これぞ「宮古島といえば!」と感じる方も多いのではないでしょうか?

宮古島の泡盛は、地元の気候風土と人々の暮らしの中で育まれてきたことから、その特徴は他の地域の泡盛とは一線を画す、独特の風味です。

島には、多良川酒造をはじめ、いくつかの酒造所があり、それぞれの蔵で個性豊かな泡盛を造っています。

宮古島に訪れた際は、ぜひ酒造所を訪れ蔵人が丁寧に造り上げた泡盛を味わってみましょう!

宮古島の泡盛の歴史

宮古島の泡盛の歴史は、沖縄、ひいてはアジアの文化交流の歴史と深く結びついています。

アジアとの交流が育んだ泡盛

琉球王国は東南アジア諸国との貿易で栄えていました。その際、タイからココヤシの樹液を蒸留したお酒「天竺酒」がもたらされ、琉球の人々は蒸留の技術を学びます。この技術をもとに、琉球独自の蒸留酒が作られるようになりました。それが泡盛の始まりです。

泡盛の名前の由来は?

泡盛という名前の由来については、いくつかの説があります。どんな説があるのでしょうか?

①原料起源説

初期には粟を原料にしていたことから、「粟」を意味する言葉から派生したという説

②泡由来説

泡立ち具合でアルコール度数を測っていたことから、「泡」が名前の由来になったという説

③薩摩命名説

「薩摩の焼酎と区別するために」名付けられたという説

どれが正しいのかは定かではありませんが、いずれにしても泡盛は、琉球の歴史と文化の中で育まれてきたお酒なのです。

宮古島の泡盛

宮古島でも、古くから泡盛が造られていました。島独自の気候風土の中で育まれた泡盛は、独特の風味を持っています。
宮古島の泡盛は、地元産の米や水を使用し、伝統的な製法を守りながら造られていることが特徴です。

※妊娠中や授乳期の飲酒は控えましょう。※お酒は20歳になってから。

宮古島の守り神!まもる君の秘密

海辺のT字路の道路に手前に赤く光った信号がある画像

宮古島の交差点や道路脇で見かける、警察官型の人形「宮古島まもる君」。宮古島の道路を走っていると必ずと言っていいほど目にする隠れた「宮古島といえば!」な、存在です。

宮古島に行ったことが無い方は「まもる君って誰?」と思われるかもしれません。

実は、まもる君はただの置物ではありません。

まもる君にはなんと住民票があるのです!さらに、歌まで作られ、市民から愛されるれっきとした宮古島の住民なのです。

まもる君たちは、かつては全国各地で勤務していた警察官型人形。しかし、時代とともに役目を終え、引退することになったまもる君たち。

そんな彼らが、第二の故郷として選んだのが、なんと宮古島だったのです。

宮古島では、まもる君たちは市民の安全を守るだけでなく、島の魅力を全国に発信する役割も担っています。

雨の日も風の日も、笑顔で私たちを見守り続けてくれるまもる君。その姿は、宮古島のシンボルとして、多くの人々に愛されています。

2024年4月15日には大規模なお色直しや人事異動(配置変更)が行われました。

まもる君の居場所

島のあちこちで任務に就いている、まもる君たちの居場所をご紹介します!宮古島を訪れた際はぜひ探してみてくださいね♪
あなたは何人のまもる君に出会えるでしょうか?

宮古島警察署:まもる君・まる子ちゃん

周辺情報:宮古島市役所・沖縄県宮古合同庁舎

池間大橋付近:すすむ君

周辺情報:ふれあいフルーツ宮古島・へんとな農園

池間島方面西原地区:こうじ君

周辺情報:沖縄県立宮古特別支援学校・ラ・イスラボニータBBQ

空港南交差点:ひとし君

周辺情報:宮古空港・久貝(ゴーヤー)農園

陸上競技場入口:としお君

周辺情報:Aコープおきなわ宮古センター

群農協前交差点:りょうぞう君

周辺情報:JAおきなわファーマーズマーケットみやこ

宮古電水前:たくま君

周辺情報:昼歌楽歌っていい友

ドイツ村前:まさお君

周辺情報:ドイツ村バス停・ドイツ首相宮古島来間記念碑

上野交差点:いずる君

周辺情報:トリコファーム・宮古島のマンゴー&芋カフェスタンド

下地小学校前:かずき君

周辺情報:おひさまパン工房・宮古島市立下地小学校・中学校

城辺下地・友利線交差点:いさお君

来間大橋手前:てつや君

周辺情報:皆愛 野菜工房

西バス停:まさかつ君

周辺情報:宮古島ADVENTURE PiPi

池間カツオ公園前:たかや君

周辺情報:宮古島釣り船レオ・池間漁港

伊良部島大栄生コン前:きよし君

周辺情報:伊良部島海遊びガイド シャーカン

宮古島市立上野小学校:あつし君

周辺情報:丸富冷菓・宮古島市立上野小学

伊良部島内交差点付近:じゅんき君

周辺情報:伊良部葉タバコ共乾施設

宮古空港:いたる君

周辺情報:宮古空港内ATM近く

平良交番:みつお君

周辺情報:住屋卸嶽・住屋遺跡

多良間島空港前:つよし君

周辺情報:多良間空港

あつし君は、夜な夜な動き出すという噂や、台風で負傷し奇跡の復活を遂げたみつお君など島民に愛されているのがとっても伝わるエピソードが、まもる君にはたくさんあります!

さらに、まもる君全員の土台には「アガンニャ!なんで止まらんか!」「飲酒運転根絶!」「ズミ 交通安全」と注意書きが書いてあります。

宮古島の旅を満喫するために、道路を使用する際には交通ルールをしっかり守り、思いやりのある運転を忘れずに!

まとめ

沢山の緑生い茂る畑をアップに左上に”まとめ”と記載された画像

この記事ではたくさんの「宮古島といえば」をご紹介しました。

宮古島には、地球の歴史や生命の進化を解き明かすための重要な地質遺産があり、そこには多様な植物や動物が暮らし、それぞれが自由に、独自の生態系を築いています。

これらの植物と動物たちは、長い年月をかけて宮古島の自然と共存してきました。さらに、宮古島島民もその自然をゆったりと流れる中で優しく見守り、現在も遺産として大切に残り続けています。

それは、宮古島だからこそ残り続けてこれた遺産で、絶やすことなく伝承してきた宮古島の島民性が全ての答えを出しています。

そんな宮古島の歴史や伝統を深く理解することで、人生観を豊かにしてくれるでしょう。

宮古島を訪れる際には、ぜひこれらの史跡を訪れて、魅力あふれるあたたかい島民性を感じてみてくださいね。

 


 

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